世界と日本の先人の教えとは

おはようございます。こんにちは。こんばんは。
ほぼ毎日、運動に1時間、勉強に2時間、自己成長というご褒美を自分にプレゼントしている鹿嶋です。インプットばかりなので、アウトプットをしたいのですが、セミナーやオンラインでのカウンセリングを久しぶりに開催しようかなと思います。(まずは座学動画の作成ですかねぇ)

食べること、作ること、調べること、試すことが好きすぎて、いろんな食材や料理を食べたり、調理器具を趣味で使っています。最近はBONIQという低温調理器と、ノンフライヤーを買い、健康食をより美味しく食べております。

食についての格言や諺、スローガンは、日本のみならず世界中で多く見られます。今回は、そんな食をテーマとする紹介ブログになります。

【世界】
伝統医学は、現代の医学が発達する以前から存在する世界各地の文化圏伝統の医学体系の総称で、三大伝統医学として、アーユルヴェーダ・中国医学・ユナニ医学が知られています。

1. アーユルヴェーダ(インド)
『食事が間違っているとき薬は使う意味がない、食事が正しいとき薬は使う必要がない』

2. 『薬食同源』
古代中国では「薬」としての「食」の重要性が古くから重視されており、その意味で「医」や「薬」が食と「同源」という思想は中国医学の根幹をなすものであったことは事実です。(花輪寿彦・北里研究所東洋医学総合研究所所長)
古代中国王朝の皇帝たちが食した薬膳料理の精神もそのような考えに則っていました。
周王朝の制度習慣を述べた『周来』によれば、最高位の医師は「食医」で王の食事の調理・管理を任されていました。続いて「疾医」内科系医師、「瘍医」外科系医師、「獣医」で何れも食事が治療の重要な位置を占めていました。

3. ユナニ医学
ユナニ医学とは、ギリシャ医学を起源とし、アラビア文化圏・イスラーム勢力圏で発展した伝統医学で、ヨーロッパでも19世紀まで行われていまた。
『健康全書』には、ほとんどの項目は食事に関する事柄が書かれていて、治療の方針は、過剰な力を除去し、過剰な体液を除き、体液のバランスを安定させることとされています。また、イブン・スィーナーの『医学典範』には、栄養療法・ハーブ療法・摩擦法の3つの方法を挙げられています。

4. 『類似の法則』
ヒポクラテス(ギリシャ、B.C.360~377)は、『食を汝の薬とせん、薬を汝の食とせん』『食べ物で治せない病気は、医者でも治せない』といい、医と食は同一線上に捉え『類似の法則』(似たものが似たものを治す)を考案しました。

5. 『朝食のフルーツは金なり、昼食のフルーツは銀なり、夕食のフルーツは銅なり』 “ Fruit is gold in the morning, silver at noon, and lead at night.”(スペイン,1826年)

6. スローフード運動(1986)
ファーストフードによって全世界で味の均質化が起こっていることを危惧したイタリアの人たちが地元の食材と『食』にまつわる文化を大切にしようと始めたものです。

(1) 守る :伝統的な食材や料理、質のよい食品を守る。
(2) 教える:子どもたちを含め、消費者に味の教育を進める。
(3) 支える:質の良い素材を提供する生産者を守る。

7. ロハス(アメリカ,1990)
ロハス(Lifestyles Of Health And Sustainability:LOHAS)とは、地球環境の保護と健康な生活を最優先し、人類と地球が共存共栄できる持続可能なライフスタイルを指す用語です。
日本では『健康と環境を志向するライフスタイル』と意訳され、2003年以降頻繁にマスメディアに登場するようになりました。2003年における米LOHASマーケット規模は2兆円、3年以内には20兆円とも言われています。

【日本】
1.『体育智育才育は即ち食育なり』(石塚左玄、1851~1908)
石塚左玄は、明治時代の陸軍軍医・薬剤監で玄米・食養の元祖で、食養会をつくり普及活動を行いました。栄養学がまだ学問として確立されていない時代に食物と心身の関係を理論化し、医食同源としての食養を提唱しました。『食育食養』を国民に普及することに努めました。『栄養学の創始者』とされる佐伯矩が現・国立健康・栄養研究所をつくるための寄付を募っていたとき、左玄の功績を耳にした明治天皇が、「そういう研究所があってもいいのでは」と述べ、その言葉で寄付が集まったといいます。しかし、研究所は明治天皇が好まなかった洋食を奨励し食養とも結びつきませんでした。天皇家の献立は食養学に基づいています。

(1) 食本主義
『食は本なり、体は末なり、心はまたその末なり』と、心身の病気の原因は食にあるとしました。人の心を清浄にするには血液を清浄に、血液を清浄にするには食物を清浄にすることです。

(2) 人類穀食動物論
食養理論の大著である『化学的食養長寿論』は、『人類は穀食(粒食)動物なり』と始まります。臼歯を噛み合わせると、粒が入るような自然の形状でへこんでいるため、粒食動物とも言いました。または穀食主義。人間の歯は、穀物を噛む臼歯20本、野菜類を噛み切る門歯8本、肉を噛む犬歯4本なので、人類は穀食動物です。穀食動物であるという天性を尽くすことが重要です。

(3) 身土不二
明治時代の人は、身(身体と心)と土(自然と環境)は一元一体であり、人の命と健康は食べ物で支えられ、食べ物は土が育てると考えました。人の命と健康はその土と共にあるので、四里四方(16km四方)でとれる旬のものを正しく食べようという運動のスローがんに掲げました。(西端学、明治35年)

(4) 一物全体
一つの食品を丸ごと食べる『丸ごと食品(whole food)』ことで陰陽のバランスが保たれます。食物が本来持っている栄養を丸ごと摂取することで、精製されていない穀類、皮を剥かない野菜、小魚などのことです。『白い米は粕である』と玄米を主食としてすすめました。
例 玄米、大根(葉付き)、小魚(めざし、シラスなど)、桜海老、あみ、蛍烏賊、ナッツなど

(5) 陰陽調和
当時の西洋栄養学では軽視されていたミネラルのナトリウムとカリウムに注目しました。陽性のナトリウム、陰性のカリウムのバランスが崩れると病気になるとしました。ナトリウムは、塩・肉・卵・魚などの動物性食品、カリウムは野菜・果物などの植物性食品に多く含まれています。カリウムの少ない白米と、ナトリウムの多い副食によって陰陽のバランスがくずれ、病気になると説きました。

(6) 食育
智と才は、食養に関係します。智と才は表裏の関係ですが、『智は本にして才は末なり』と智を軽視しないようにして、カリウムが多くナトリウムが少ない食事によって智と才の中庸を得て、穀食動物の資質を発揮するとしました。軟化・伸展力のあるカリウム、硬化・収縮力のあるナトリウムのバランスに着目しています。またカリウムは静性に、ナトリウムは動性に属します。幼い頃は、カリウムの多く摂ることで、智と体を養成し、思慮や忍耐力・根気・道徳心を養います。社会人に近づくにつれ、ナトリウムの多い食事にしていくことで、才と力を養成します。ただし、ナトリウムが多過ぎれば、命ばかりか身も智恵も短くなってしまいます。バランスが崩れ過ぎれば、病気にもなるので中庸を保つように食養します。

2.医食同源(1972年)
NHKの料理番組『きょうの料理』の特集『30歳からの食事』において、新居裕久医師が発表した「日頃からバランスの取れた美味しい食事をとることで病気を予防し、治療しよう」とする考え方です。

3.地産地消(1983年)
地元の旬の食材を食すこと。平成23年度の食料自給率は、カロリーベースは前年度と同率で38%、生産額ベースは66%で、前年度から3%低下しています。

これだけ様々な考え方や教えがある『栄養学・食事学』は、まだまだ奥が深い分野ですね。個人的には基礎を理解した上で、健康であり、本当の意味で幸せな人生を送るためにも、『体が喜ぶもの』と『心が喜ぶもの』をバランスよく取り入れていこうと思います。

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